2019.3.27
通い続けると人生がじわり変わる落語会のはなし
先々週、震災前からの常連さんが
「さばのゆと出会って人生が変わった」と、
カウンターでボソッと語るのを聞いた。
そして昨夜は、
15坪の店で小さなイベントを繰り返し、
同じ場所で定期的に続けると、
当初想像もできなかったレベルの
多様で網の目のような人のつながりが生まれ、
さらにその多数の個々のつながりが、
それぞれの結節点から
新たな出会いや交友、様々な豊かさを生む。
そんなことを改めて実感した一日だった。
もうすぐ9年になる「桂吉坊ひとり会」は、
この会をきっかけに
文楽、歌舞伎、日本舞踊、浪曲など、
いろんな古典芸能に興味が広がった人が多い。
それだけでなく、
終演後に顔見知りになり、
一緒に寄席や芝居に行くようになったり、
旅や酒場に行くようになったり、
人の輪も広がった人も多い。
気がついたら経堂の街に顔なじみの店ができ、
それぞれの店のカウンターで知り合った人たちと
さらなる交流が生まれ日々が楽しくなったという人も実に多い。
繰り返し通えば人生が充実するという会。
21世紀に長屋のような人付き合いが息づく
経堂の街のコミュニティのチカラも大きい。
もちろん一流の芸のチカラあってこそ。
この経堂モデルのことを本にまとめたいなー。