人がいる、人がつながる、長屋のような経堂の街がある

2019.8.15

「世田谷ライフ」に木の屋メニューの街・経堂が

コラム+物語・経堂喧噪論編集長のゆるり経堂日記経堂きっかけで〈つながる〉

「世田谷ライフ」7月号で画期的だったのは、
震災前2010年からご縁があった木の屋石巻水産さんの缶詰を使ったメニュー
(我々は“木の屋メニュー”と呼んでいる&缶詰の他にも鯨など)の
見開き特集(買えたら買ってくださいね)。

450キロほど遠く離れた東北・三陸地方、
石巻の海の幸を詰めた美味しい缶詰が好きな店や、
それらを食べにくるお客さばという一つ一つの点が
経堂という街のあちこちで縦に並び縦糸に、同時多発的に横糸や斜めの糸、
その店それぞれの商いの意図をまじえ、
数え切れない糸が織り込まれるように重なりあい、
やがて小さな面になり、特には麺とコラボをしながら面と面とが互いに融合を繰り返し、
実は、かなり大きな面をすっぽり覆っている。





北海道から沖縄までのつながりもあり、メディアの注目も絶えず、
サバ缶にひかれて電車に乗って飲みに来て、
経堂の馴染みになる人は、じわりと増え続けている。

そんな経堂の缶詰をめぐるコミュニティのことが、
まことやの北井さんとガラムマサラのハサンさんの対談を中心に構成されている。
木の屋さんの缶詰や水産品以外にも、高知の生姜、
室戸や宿毛、三豊(香川)の魚、青森のチクワ、大阪の七味や山椒、
能登のカニカマなどの産品をテーマに様々なコミュニティが生まれ、
熟成と発酵が始まっていて、最近の十勝のラクレットチーズ(十勝もも花豚なども)も、
トロ〜リングしながら人や店をつなぎはじめている。

消費税10%から20%超え(現在のところは法人税は下がる方向性)も予測される今、
こういった営利ビジネスの主体(飲食店は法人ではなく個人事業主の場合が多いが)同士のつながりは、
できるうちに育てておいた方が良い気がしている。

須田泰成

須田泰成

コメディライター/プロデューサー/著述家/クリエーティブディレクター。2000年、伝説の地域寄席・経堂落語会の代表世話人を勤めた故・栃木要三氏のラーメンからから亭の経営不振を立て直すため、個人飲食店を応援する経堂系ドットコムをスタート。2009年さばのゆオープン、落語、トーク、全国の地域イベント等で知られるように。東日本大震災の津波で流された石巻の缶詰工場・木の屋石巻水産の泥まみれの缶詰を洗って売るプロジェクトは、さばのゆから全国に広まり、約27万個を販売。工場再建のきっかけとなるなど、ソーシャルな活動も多い。本業は、著述、映像・WEB制作、各種プロデュース。著書に『モンティパイソン大全』(洋泉社)、脚本・シリーズ構成に『ベイビー・フィリックス』(NHK),
『スーパー人形劇ドラムカンナの冒険』(NHK)など。
最新刊は、木の屋石巻水産の復興ノンフィクション本『蘇るサバ缶〜震災と希望と人情商店街〜』(廣済堂出版)
Twitter:@yasunarisuda
facebook:https://www.facebook.com/yasunarisuda

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