人がいる、人がつながる、長屋のような経堂の街がある

2019.9.15

普通の店の強さ

編集長のゆるり経堂日記

昨日は朝から構成台本とコピーを書きつつ、
千葉や経堂こども文化食堂の関係で重いものを運び、
自転車の前かご後ろかごフル稼働で脳と筋肉を使ったせいか、
ひと息ついた15時前に身体が欲するのは炭水化物だった。
最後のモノの受け取りが船橋(世田谷区船橋です)だったので、
この時間にギリギリ空いている、ランチ難民に優しい食堂へ。
というのも、昔ここで、
スージー鈴木さんの本でも分析される
79年のヒット曲を世に贈った元○○○ー○のリーダーの○○さんが
麺類を食べているのを見かけたのを思い出したからだった。
躊躇することなく炭水化物×炭水化物。

座席についた私が出された水を一気に飲み干すと、
若女将が「はーい」と、冷水の入ったピッチャーをテーブルとトンと置いてくれた。
自然な気づかいが、じわっと。
冷水をお代わりしながら、午後になって、
水を飲んでなかったのを思い出した。
味は普通。
でも、このお店、50年以上も続いている。
おそらく、このラーメンも炒飯も、
創業時からあまり変わっていないのではと想像する。
久しぶりに来たけれど、相変わらずご近所密着で流行っていた。
何の変哲もない普通の強さも感じた午後でした。
お洒落な店は、案外、寿命が短いですよねー。

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須田泰成

コメディライター/プロデューサー/著述家/クリエーティブディレクター。2000年、伝説の地域寄席・経堂落語会の代表世話人を勤めた故・栃木要三氏のラーメンからから亭の経営不振を立て直すため、個人飲食店を応援する経堂系ドットコムをスタート。2009年さばのゆオープン、落語、トーク、全国の地域イベント等で知られるように。東日本大震災の津波で流された石巻の缶詰工場・木の屋石巻水産の泥まみれの缶詰を洗って売るプロジェクトは、さばのゆから全国に広まり、約27万個を販売。工場再建のきっかけとなるなど、ソーシャルな活動も多い。本業は、著述、映像・WEB制作、各種プロデュース。著書に『モンティパイソン大全』(洋泉社)、脚本・シリーズ構成に『ベイビー・フィリックス』(NHK),
『スーパー人形劇ドラムカンナの冒険』(NHK)など。
最新刊は、木の屋石巻水産の復興ノンフィクション本『蘇るサバ缶〜震災と希望と人情商店街〜』(廣済堂出版)
Twitter:@yasunarisuda
facebook:https://www.facebook.com/yasunarisuda

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