経堂のファーストフード その5
絶品の牛丼やおにぎりなど、和風ファーストフード

ハンバーガー・ショップ、コーヒー・ショップと来たら、
お次のファスト・フードは、やはり牛丼でしょう。
日本の食べ物ながら、大量生産・大量消費の
「はやい・安い・慣れると癖になる味」
の ビジネス・モデルにバッチリ適応して
巨大産業を成立させた牛丼。
経堂界隈には、そんな牛丼の
「人の温もりのあるヴァージョン」があります。
世田谷線・松原駅前、
CAFE TERRAZOと反対の東側を降りてすぐ、
スーパー・オオゼキ本店の真向かいにある柏崎畜産は、
和牛を専門に取り扱う卸売り専門のお肉屋さん。
このお肉屋さんのお弁当メニューの中に、
安全で美味しい牛丼があるのです。

お値段は、500円(大盛り50円増し)。
なんと、消費税なし。
注文してから作ってくれるスタイルで、
お肉の新鮮さは、間違いなし!
炒めたてのスパイシーなタマネギと
チェーン店の牛丼屋では考えられない厚さのお肉が
スキヤキ風のたれにからめられ、
最後に卵とじ。
そんな熱々がジュワッとご飯にどっさり。
和風ファスト・フードといえば、おにぎりも無視できません。
まずは、すずらん通り。
パンの木村屋のご近所の甘ぼう。

店の看板に手作りの味と書いてあるように、
おばあさんからお孫さんまで、
家族三代が力を合わせて切り盛りするお店です。
手作りのおにぎり(126円~)やサラダ巻き(63円~)など、
どれもリーズナブルな値段。
コンビニで買うよりも、ここで買う方が、
本物のスマイルが0円で付いてきます。

甘ぼうから駅の反対方向に1分ほど歩くと、
仕出し・弁当の季織亭(世田谷区経堂2-5-14
tel:03-5477-2029)。
ここのおにぎりは、遠く関西などから、
出張帰りのサラリーマンがお土産に買って帰るほどの
“こだわりおにぎり”です。

お米は、厳選された有機米。
海苔や昆布は北海道の信頼できる生産者から。
1つ1つの具材に決して手を抜かないことは、
一口食べてみるとわかります。
オーナ-の川名さんは、
元は生命保険会社のサラリーマンだった脱サラ組。
バブル全盛期に、
一流企業を辞めて飲食を志したこだわりは並ではなく、
店を訪れて話を伺ってみると、
美味いもの安全なものに賭ける熱気が
ビシビシ伝わってきます。
季織亭は、
昼は、仕出し・お弁当・お惣菜。
夜は、絶品ラーメンが有名な居酒屋になります。
カウンターは、
ご近所の人たちが集う社交場のようになることもあり、
やはりここも人の温もりのある場所だと感じさせてくれます。
商店街から少し距離がありますが、
経堂西団地そばの赤堤通り南側にある
煮物専門店おてもやん(世田谷区宮坂3-41-21
tel:03-3304-0211)は、
創業昭和35年というから、
半世紀近くも地元で親しまれてきたお店です。
ここのおにぎりは、飯粒がぎっしり詰まった満腹むすび。


無添加が売りの「うずら豆」「卯の花」「ひじき」
「きんぴらごぼう」「さばの味噌煮」「鮭の粕漬け」など
旬の食材のみ使って作る総菜を少し買って、
晴れた日に近くの公園で一緒に食べると、
かなり贅沢な気分になること請け合い。
また、70歳を共に越えられた今も
お元気にお店を切り盛りされる小川淳さん・郁子さんご夫婦も
お人柄は、チェーン店やコンビニには絶対にありえない
地元密着型のハッピーなキャラクター。
この辺りがまだ畑だらけで
何もなかったころからのお話を伺うことができます。
経堂のファスト・フードは、
「はやい・安い・慣れると癖になる味」ではなく、
ファスト・フードほどは
「速くも・安くも」ないかも知れないけれど、
作った人のこだわりや気持ち温もりが感じられる
味わい豊かなファスト・フードです。
さらに、それぞれのお店は、
チェーン店にはない人と人とのふれあいや出会いがあるお店です。
この文章を読んで、「いいかも」と思われた方は、
一度是非、ダマされたと思って、
経堂界隈のファスト・フードをご賞味あれ。


